砂漠の国モーリタニアを貧困から救った、ある日本人と日本との絆

スーパーの水産物売り場でよく見かけるモーリタニア産のタコ。
「モーリタニアって、よくタコが捕れるんだなぁ」くらいに思っていたら、
そこには貧困国モーリタニアを救った、ある日本人の功績があったのです。

1960年、モーリタニアはフランスから独立しましたが、
国土の8割がサハラ砂漠ということもあり、国を支える産業がありませんでした。

1978年、海外漁業協力財団から一人の日本人、中村正明がモーリタニアに派遣されました。
モーリタニアは魚介類を食べる文化がないので漁師はいません。
中村の漁業振興は、なかなかうまくいきませんでした。

そんな時、中村は、海岸に打ち上げられた古タイヤの中に良質のマダコが入っているのを見ます。
タコ壺漁なら、設備も、お金も、技術もないモーリタニアの人達にも取り組みやすいのではないか。

以来、7年間タコ漁を指導し、結果、モーリタニアの一大産業となりました。

日本企業を誘致してタコのシェアを奪うのではなく、地元の産業として発展させた功績を認められ、
モーリタニア政府は2010年、中村正明に対し国家功労賞という騎士憲章を授与しました。

東日本大震災のあと、モーリタニアの日本大使館には多くの人が詰めかけました。
「日本は私の友人だ、少しでも恩返しがしたい」と募金をしてくれたのです。

モーリタニアで中村正明の名前を知らない人はほとんどいないそうです。
また、中村に対する尊敬から、
子供に「ナカムラ」あるいは「マサアキ」と名付ける親も少なくないそうです。

詳しくは動画をご覧ください。

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